消費税というものは、8%(2017年時点)ということは誰でも分かっていることだと思います。しかし、消費税というものは、誰が誰に対して払う税金なのか? 消費税というものは、どういう位置付けなのかということを理解していない人も多くいるのではないでしょうか?
今回は、消費税の基本的な仕組みからかいてみたいと思います。

消費税の納税義務があるかどうかはこちらで確認してください

→消費税の納税義務があるかないか

消費税の性格は「間接税」である

間接税というものは、事業者や法人が直接税を収めることではなく、消費者から消費税を預かって、その金額を納税するということを表しています。
消費税は、国内の大半の取引が課税対象となっています。

なお、消費税は現時点では8パーセントとなっていますが、これも内訳があるのです。6.3%が消費税率(国税)、1.7%(国税の17/63)が地方税率となり、合計で8パーセントということです。

消費税の納付税額の計算

事業者として、仕入れをする際にも消費税を払っているのに、売り上げによって預かった消費税も納税するのか?と考えがちですが、そうではありません。

実際に納税する額は、

「売り上げによって預かった消費税額」ー「仕入れ等により払った納税額」(※)

で算出します。

類似参考記事

→何が課税仕入れになるのか?

※仕入れ等により払った納税額は「原則計算」と「簡易課税方式」の計算法がある原則計算→実際の仕入れ等の額を基に消費税額を計算簡易課税方式→実際の仕入れ等の額とは関係なく、売り上げ等の額を基に消費税額を計算

原則計算により消費税の計算

「売り上げによって預かった消費税額」ー「仕入れ等により支払った消費税額」=消費税(国税)
※仕入れ等により支払った消費税額の計算は、給与、支払い保険料、土地の購入代金のように消費税が加算されないものは除外する。

(例)仕入れ2000万円、販売費1500万円(給与600万円)、車両の購入200万円
支払い合計額:2000+1500-600+200=3100万円(税込)支払った税金の額 3100×(6.3/108)=1,803,333円

預かった消費税額よりも支払った消費税額が多い場合

例えば、売り上げによって預かった消費税が20万円、仕入れ等によって支払った消費税額が30万円である場合は、差額の10万円が還付されます。

原則計算では、帳簿や請求書等の保存が必須

(1)仕入れ等の相手方の氏名又は名称

(2)仕入れ等を行なった年月日

(3)仕入れ等に係る資産又は役務の内容

(4)仕入れ等に係る支払い対価の額
上記4つを帳簿に記載する必要があります。

なお、これらの記載がない場合は、「支払った消費税額」を控除できなくなってしまいます。

簡易課税方式による消費税の計算

原則計算による「仕入れ等により支払った消費税額」は複雑であるため、簡易的な計算方法もあります。簡易課税制度とは、「売り上げによって預かった消費税額」に一定の割合を乗じて「仕入れ等による支払った税金額」を算出する方法です。

(例)小売業を営んでいる課税事業者が売り上げによって預かった消費税額が50万円であった場合
仕入れ等によって支払った消費税額=50×0.8(みなし仕入れ率)=40万円
※みなし仕入れ率は業種によって異なる(下記参照)

第一種事業 90% 卸売業(他の者から購入した商品をその性質、形状を変更しないで他の事業者に対して販売する事業)をいいます。

第二種事業 80% 小売業(他の者から購入した商品をその性質、形状を変更しないで販売する事業で第一種事業以外のもの)をいいます。

第三種事業 70% 農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業(製造小売業を含みます。)、電気業、ガス業、熱供給業及び水道業をいい、第一種事業、第二種事業に該当するもの及び加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を除きます。

第四種事業 60% 第一種事業、第二種事業、第三種事業、第五種事業及び第六種事業以外の事業をいい、具体的には、飲食店業などです。なお、第三種事業から除かれる加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業も第四種事業となります。

第五種事業 50% 運輸通信業、金融・保険業(注)、サービス業(飲食店業に該当する事業を除きます。)をいい、第一種事業から第三種事業までの事業に該当する事業を除きます。第六種事業 40% 不動産業(注)

簡易課税制度を選択できる納税者

この簡易的な計算方法によって算出できる納税者は「課税売り上げ高が5000万円以下」の納税者です
また、事前に届け出が必要で、一度届け出をすると2年間は原則計算に変更はできないので注意が必要です。簡易課税制度を選択していた納税者が原則計算に変更する場合にも届け出は必要です。

補足ではありますが、簡易課税制度による消費税の計算をすることで、仕入れ等によって支払った消費税は一致せず、雑収入となっている場合が多いようで、適用対象が年々厳しくなってきています。